ロサンゼルスで不妊治療・卵子提供エージェンシーの体験記                        
                                              自分自身も不妊で悩み、代理出産という道を選択、女児を授かりました。    
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子供を自分の子宮で産むか、他人にお願いするかを瞬時に決断なんてとうていできない。そんなこと出来る人なんているはずない。



「ちょっと1週間時間ちょうだい」と主人に言った。



主人の心は、そのときにはもう決まっていた。「もうあんな姿みたくないよ」と言った。



私の子宮が前回の妊娠中、裂けてしまったとき、救急病院で痛みと苦しさのあまり、叫び声をあげていた私を忘れることができないらしく、もうそんなことは2度とあって欲しくない、主人はそういう気持ちだった。



でも私は、今度は大丈夫かもしれないよね、最後まで私の子宮は裂けないかもしれないじゃない、といいように考えようとした。やはりわが子を産みたいのだった。



女に生まれた限り、妊娠・出産を経験して母になりたかった。主人と一緒に胎動を感じたり触ったりして妊娠を二人で楽しみたかった。



多くのリスクを抱えて10ヶ月もの妊娠期間を過ごすのは精神的に耐えられないと思う自分と、少しもの可能性にかけて恐怖を打ち消す自分がいた。



そんな揺れ動く自分の気持ちをどうすることもできなくて、遠くへ住んでいる妹へ電話をした。



「私の子宮で産むことが、かなリスクがあるんだって。もしかしたら大丈夫かもしれないけど、また子宮が裂けると思うと怖い・・・」



「じゃ、私が産んであげるよ」



「え・・・ええっ?」



妹がそんなことを言うなんて夢にも思ってなかった。でも言ってから



「でも、姉妹でそんなことができるのかな?」



「わからないよ」



「もしできるんだったら、私が産んであげるから大丈夫だよ。」



私はなんて言っていいのか返す言葉に困った。



すごいことを言っているの、わかっているんだろうか?



妹は二人の子供を産んでいる。妊婦の間も結構エンジョイしていたし、自分にとって妊娠は苦では無いと言った。



代理出産は他人がするもんだと漠然と思っていた。それはドクターが代理母の候補は何人か思い当たる人がいるとか言っていたからかもしれない。そういう人に頼むときのことを自分でも気がつかないうちに考えていたのだろう。



主人に話してみた。妹が産んでくれると言っていると。他の代理母のことを考えていた主人は、妹が産んでくれるのだったら安心だけどだんなさんは反対ではないのかと聞いてきた。



そうよね・・・そんな一人の意見では決められない。いくら姉妹だって人の子供を妊娠するということは簡単なことではないものね。



そして私はなんといっても代理出産は未知の世界で、どうやって進んでいくのか知りたかった。そう、リスクなども全て知って納得した上で結論を出そう。



ドクターは妹の協力については大賛成だった。なかなかそういう姉妹はいないよ、と言った。リスクは体外受精をするので受精卵をたくさん入れれば、双子、三つ子の可能性もあるとのこと。妹は38歳だったのでそんな年でも出来るのかと聞いたが代理母は子供を産んだことがある人でなければなれない、また色々な検査があるし子宮を見た上で決めるが、それで問題なければ大丈夫でしょうと言った。ご主人の協力もいるよ、と言っていた。



身内でそういうことが出来るとわかった今、また新たに考えることがでてきた。



普通、アメリカでは代理母には謝礼金を支払う。心身ともに大変な妊娠期間を過ごさないといけないので労力と割いてくれた時間に対してだ。



私は妹だからといって、姉妹という立場を利用することだけはしたくない、と主人に話した。妹であれ全くの他人であれ、代理母の役目としてすることは一緒だし色々なことを妹に対してもフェアにしていきたいと思った。妹ができるだけ気持ちよくこのことを受け入れられるように考えていきたい、と主人に話した。



主人は「あなたの代わりになってくれる人だからあなたがどうしたいか決めたらいい。たった二人の姉妹だから一番彼女のことよくわかっているでしょ」と言った。



そう、妹のことは私が一番よく知っている。私は今になって妹が「私が産んであげるから大丈夫」と言ってくれたことに対して、彼女の優しさと寛大さをひしひしと感じていた。



私自身色々と心の中で葛藤があった。でも自分の卵子を使うということでそんなにゆっくりと考えてもいられなかった。



決断しよう。そう思い受話器をとり妹に電話した。
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今日、前の仕事関係の人とたまたま会い「元気~?」などど何気なく話をしていた。



彼女は今6ヶ月の子供がいるといい、かわいくて仕方がないと言った。



「へー、子供が生まれたんだ、おめでとう!」自分のことのように私もうれしかった。「ハズバンドもかわいがってるでしょう?」



「ううん、私にはパートナーがいるのよ」と彼女。



知らなかった・・同性愛者だったのだ。



「精子提供受けて、2度目の体外受精で成功したの。」



彼女も頑張っていたんだ。



愛する人との子供が欲しいと思う気持ち、誰にも邪魔できない。
私はなかなか子供ができなかった。以前の2度の妊娠は簡単だったが、2度目の妊娠中に子宮がさけてしまってからは卵子の加齢も手伝い、それからは長く辛い道のりだった。



一度裂けた私の子宮はもう元通りにはなっていなかった。



そんなことをある日、ドクターから聞かされたって「うそでしょう」



一気に背中が寒くなった。帰りの車では隣で主人も言葉が少なかった。



愛する人との子供が出来ないなんて。ごめんね、私の子宮がだめなばっかりに。言葉に出すと泣き崩れてしまいそうだった。



そのとき、ドクターはすかさず言った。「あなた達には代理出産という道と養子をもらうという道がある」と。代理出産ということばは向井亜紀さんの件で知ってはいたが、まさか自分がその世界に入っていくとは夢にも思わなかった。なんか雲の上の存在の世界だった。どこかで芸能人だからできるのかな、なんて思ったこともあった。



アメリカのドクターは、ましてこの専門分野のドクターはこのような患者はたくさんいるだろうし、代理出産は特別なことではないのだろう。さらっと言ってきたので、さらっと受け止めてしまいがちだが、「先生、ちょ、ちょっと待ってください」と何度も聞きなれない英語を確認した。



子宮の問題から一気に代理出産に自分の気持ちを切り替えるなんて、そのときの私には出来なかった。ひたすらひたすら悔しかった。



その日の告知は、私の人生の中で一番辛いものとなった。



でも私達には時間がなかった。代理出産を選ぶなら、自分の卵子を使っての体外受精。一日も早く決断しないといけなかった。



次回は「決断のとき」
不妊で悩むカップルの気持ちは、実際経験した当人でなければわからない様々な葛藤があると思います。これは、この経験をもたない第三者には計り知れない苦しみでもあるでしょう。「赤ちゃんはまだなの?」と家族、親戚などからくるプレッシャー、それから、友達、近所、知人などからの意見で、本来の自分の気持ちが見失われていませんか?



多数派の意見に従うということは、ある意味では、楽な生き方かもしれません。しかしながら、自分なりの選択肢を考えたときに、何が自分達の生き方に意味をもたらすかがみえてくると思います。それは、養子縁組であったり、不妊治療であったり、または、子供を持たない選択でもあるのです。 



卵子提供」や「代理母出産」なども不妊治療の選択肢の一つです。日本国内では、前例があまり無いため、そこからくる不安や恐れは誰にもぬぐいかくせるものではないでしょう。メディアという波に乗って、一時の否定的な見方だけが多数派の意見として通っているのが現状かもしれません。ただこれは、正しい知識や、情報を得る事によって、克服できる問題でもあるのです。



一度頭を空っぽにして、自分の心の中の声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。今ここで、本来の自分の気持ちを大切にすることが、雑念を取り除き、それが心の平静に結びつき自分なりの回答を得ることができると思うのです。
最近、特に増えているのが日本在住の方からの問い合わせで「卵子を提供したい」というもの。遠い空からお問い合わせ頂き有難く思っております。



みなさん、不妊で悩む方の助けになれたらという優しいお気持ちでご連絡下さるのですが、こちらでは通常アメリカ在住の方に限らさせていただいています。



卵子提供者として選定されると、アメリカに長期に滞在しなければなりません。ですのでその間の滞在費や渡航費などかなりの額が依頼者の方のご負担になってしまうからです。



もちろん、友達がアメリカに住んでいて滞在費はかからないなど費用的に抑えられる方は考慮します。
不妊治療団体、提供卵子で体外受精へ
 全国21の不妊治療施設が参加する「日本生殖補助医療標準化機関(JISART)」は1日理事会を開き、姉妹や友人からの提供卵子による体外受精を容認する方針を再確認し、同機関の倫理委員会が承認済みの2件について実施を認めると発表した。
 JISARTは昨年6月、参加施設から申請のあった提供卵子による体外受精を認める考えを公表し、日本産科婦人科学会に回答を求めた。同学会は生殖補助医療について日本学術会議の検討委員会が審議中だったことを理由に、学術会議の審議がまとまるまで実施を待つようJISARTに求めていた。
 学術会議の検討委員会は3月に報告書をまとめる予定だが、代理出産の問題が中心で卵子提供の是非については見解を盛り込まない見通し。このためJISARTは実施に踏み切ることにした。(2008年3月3日 Nikkei Net)

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このJISARTという機関が友人、姉妹から提供された卵子での体外受精を容認することを決めたそうですね。



アメリカでは卵子提供を受ける側と提供する側はお互い匿名が一般的。普通は会うことも声を聞くこともお互いが同意しなければありません。個人を特定する情報は一切知らされません。お互いにパーソナルな感情が入ってしまうことが卵子提供の場合好ましくないとされています。



そして、日本側ではまだまだ学術会議で卵子提供について話し合いをもとうという動きがでるまでは長い道のりですね。卵子提供を必要とする人の数の方が、代理出産よりも多いと聞いています。実際に悩んでいる現場の声というものがまだ表には出てきていないのでしょうか。
代理出産の是非を議論してきた日本学術会議「生殖補助医療の在り方検討委員会」は7日、「厳格な管理の下で限定的な試行」を認める最終報告書案をまとめた。



 学術会議内の審査を経て、4月中に舛添要一厚生労働相らに提出する。



 検討委は厚労相と法相の依頼を受け、約1年3カ月間、議論を重ねており、報告書案は事実上、国の見解となる。舛添厚労相は同日、「もう少し国民の中で議論すべきだ」と述べ、早期の法制化には慎重な態度を示した。報告書案が拘束力を持つには立法化が必要で、現在一部の医師が実施したり、海外で行われたりしている代理出産は継続するとみられる。



 委員会では医学、倫理、法的観点から議論を重ね、「代理出産を現状のまま放置することは許されず、法律による規制が必要」と結論づけた。しかし、代理出産を明確に否定する医学的データが乏しいことや、容認する世論が高まりを考慮し、限定的な代理出産ができる道を残した。



 「試行」は身体的理由で代理出産しか選択肢がない患者が対象で、登録や指導、長期間の追跡調査などを行う公的運営機関の設立が必要とした。



 法に反して代理出産が行われた場合の罰則は、営利目的に限って斡旋(あつせん)した業者に加え、依頼した夫婦と医師も対象とした。亡くなった夫の精子を用いる「死後生殖」や第三者の卵子提供は今後の検討課題とし、結論は出さなかった。



 また、代理出産で生まれた子供の母子関係については、「代理母」を法的な母とすることにした。その上で、代理母を依頼した夫婦とは、養子縁組によって親子関係を定めるとしている。



 代理出産をめぐっては、平成15年に厚労省の審議会が罰則つきで禁止を求める報告書をまとめた。日本産科婦人科学会も指針で「禁止」としている



(2008年3月7日産経ニュース)

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助けて欲しい人がいて、助けてあげたいと思う人がいる。このようなことをお互いに決心するのは大変なこと。当事者にしかわからない気持ちだと思います。どのような気持ちで辛く長い不妊治療をここまで乗り切ってきたか、そして子供を授かるための選択肢がこのような形であるという希望を持った時、その方達がどのように前向きに自分達の人生を考えることができたか、そして代理母依頼の決意までの揺れ動く気持ち、みなさん考えられたことがありますか。



そしてもちろん代理母も簡単な気持ちではこのようなことを引き受けることは出来ません。自分が10ヶ月間そのご夫婦のために大切な赤ちゃんを育てていくということ、そして自分自身の生活を犠牲にしてもいいと思う献身的な愛なしではできないことです。



そんなご夫婦と代理母の気持ちがひとつになって素晴らしい赤ちゃんの誕生への道を一緒に歩んでいきます。皆が力をあわせその結果生まれてくる赤ちゃんは本当に幸せだと思います。



このようなそれぞれの想いが日本の社会では表に出せず伝えられず、罰とされてしまうことを、とても悲しく思います。
初の試験管ベビー」が新聞や、テレビなどのメディアにとりあげられ、様々な議論をかもしだしたのが、かれこれ 1980年代の初めだったと記憶しています。「試験管ベビー」というサイエンスフィクションみたいな見出しは現実味をおびないまま、世間の格好の批判の対象となっていました。



そんな「試験管ベビー」いわゆる「体外受精」による日本国内の出生数は、現在なんと年間18,000人におよぶそうです。不妊治療の一つとして、世間で認められ、一般に受け入れられるなどと誰が25年前に想像できたでしょうか?



「代理出産」や「卵子提供」は、現在の日本では不妊治療としては倫理や安全性など様々な点で受け入れられる体制にはありません。ただ「試験管ベビー」の時も、同じように倫理や安全性の問題が大きな課題でした。



アメリカのカリフォルニア州では、合法的に認められている「代理出産」や 「卵子提供」も、日本で認められる日がいつかくるのでしょうか。それは、将来の私たちのみが知ることとなるでしょう。
長野の根津先生のところで、また代理出産によりお子さんが生まれましたね。お母様の愛がこのような形で現れ素晴らしいことだと思いました。家族の絆の強さを考えさせられました。赤ちゃんは皆の愛情をいっぱい受け幸せになることでしょう。



先日、日本の親戚が日本テレビで放映された”ドキュメント代理出産”を録画して送ってくれたので見ました。患者さんの気持ちを大切にしてくださる根津先生のコメントには心打たれるものがありました。涙が止まりませんでした。



ここに出演したほとんど全ての人が顔を隠し、仮名を使い声まで変えられていて、まるでいけないことをしているかのような錯覚を覚え・・・でもこうでもしないと特別視されてしまうのが日本の社会なのですね。
ロスアンジェルスにあるTJSラジオ局のSparkleという番組に出演させて頂きました。アナウンサーの佐伯和代さん有難うございました!それにしても声が魅力的っていいですね。そしてラジオをお聞きの方からも早速お電話頂きうれしかったです。私の不妊治療ー代理出産体験談と、今の仕事を始めたきっかけをお話しています。 2月1日、8日と2週に分けお話しています。 ネット放送で聞くことが出来ます。


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前半( 2/1号)


後半(2/8号)

米国カリフォルニア州でMiracle Baby(ミラクルベビー)という卵子提供エージェンシーをしております。私自身も不妊で悩んでおり、最終的に代理出産という選択をして子供を授かることができました。長い道のりを経てここまでたどり着いた自らの経験から、不妊の悩みをかかえたカップルを助けたい!という使命感でこの仕事をしています。みなさんがここを訪れれば勇気がわくようなそんな場所にしていきたいと思っています。

テーマ:ブログはじめました! - ジャンル:日記

プロフィール

Miracle Baby

Author:Miracle Baby
サイトをご覧になってください。http://miraclebaby.us

アメリカ在住25年 ロサンゼルスで卵子提供、代理出産、精子提供などのサポートをしています。自分自身も不妊で悩み、代理出産という道を選択、女児を授かりました。「こんな私でもこんな難しいことが出来た」のです。

私の不妊治療ー代理出産体験談と、今の仕事を始めたきっかけをお話しています。 2月1日、8日と2週に分けお話しています。 ネット放送で聞くことが出来ます。



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